まず、物理学的に変形しない物など存在しない。
アルミ缶を握れば潰れる。
それと同様に、ジュラルミンブロックも
握れば変形するのだ。
そう、最初に言ったように、
変形しない物など存在しない。
目で見て判らないだけだ。
そしてその僅かな変形が重なると、
物質の疲労破壊となる。
金属疲労という言葉なら聞いた事があるだろう。
が、金属だけでなくセラミックでもカーボンでも
あらゆる物質で起こりえる現象だ。
変形とは、原子の場所がずれるということ。
通常、弾性範囲内であれば元の位置に戻るが、
戻れない原子もある。
それが重なり、物質はもろくなり、
応力に耐え切れなくなり、破壊というか崩壊する。
なぜ弦が死に、切れるのかなんとなく理解できただろうか?
ギターにおいて目に見えて判る金属疲労は、
弦が死に、切れるという現象だ。
弦が死ぬとは、物質としての強度が下がるという事。
切れるとは、応力に耐え切れなくなり破壊するという事になる。
極端な話、ギターの全てにそれは起こる。
ブリッジ、ナット、フレット、ボディー、ペグ、ネック、、、
疲労しているブリッジ、していないブリッジ
疲労いているペグ、していないペグ
やはり振動の伝達性能に差が出てくるので、
極端な話、音は変わってくる。
確実に。
人間が聞き取れるレベルの
差異があるかどうかは別にして。
つまり、ギターとは劣化するものである!